ファーストキッチン 2026春 peach sweets もも 全7種ラインナップ ピーチゼリーアールグレイラテにマルイ物産CHA SPRESSO使用

【2026年4月号】外食の新メニューを”素材”で見る

2026.04.20

2026年4月も、いろんなお店から新メニューが続々登場しています。毎月見ているだけでもワクワクします。

この記事では、外食の新メニューを“素材構成”の目線で読み解きます。「かわいい」「美味しそう」だけではなく、食通っぽい一言が添えられるようになると、店頭での楽しみ方が少し変わるはず。毎月、気になるメニューを追いかけていく予定です。

目次(タップで開閉)

1. ブロンコビリージャスミン茶

プレミアムドリンクバー、4/1〜

出典: ブロンコビリー公式

ステーキハウスのブロンコビリーが、新たにドリンクバーへ加えたジャスミン茶。ジャスミン特有のフローラルな香りが、お肉のあとの口中の脂っぽさをリセットし、味覚だけでなく嗅覚まで整える役割を果たしています。

これは、香りで食後を締める方向へシフトしている流れとも読めます。同時に追加されたバタフライピーやデトックスウォーターも含め、“食後の体験”そのものをアップデートしにきている印象です。

2. ミスタードーナツぷにゅんフングイフルーツティ 2種

4/1〜

出典: ダスキン公式プレスリリース

2024年に投入されたフングイシリーズを、今年さらに磨き直してきました。

フングイ(粉粿)は、台湾発のデンプン菓子で、独特の食感が特徴です。業界では“タピオカの次”として注目されている素材です。

ピーチ&ドラゴンフルーツは、鮮やかなレッドドラゴンフルーツに、食感のあるピーチを重ねる構成。一方、パイン&マンゴー&パッションフルーツは、加熱で甘みを際立たせたパインに、マンゴーの丸い甘みを重ね、最後にパッション果汁でキレを出して締める構成です。

「フルーツの鮮やかさで惹きつける」「フングイの食感で楽しませる」——2つのアプローチを並走させているのが、面白いところです。

3. TOHOシネマズICEE Plus 3種

4/3〜

出典: TOHOシネマズ公式

2024年12月からTOHOシネマズで展開中のICEEに、果肉ソースをプラスした進化版。この商品のキモは、“混ぜるたびに食感が増す”設計です。

注ぐだけのフローズンドリンクに、ゴロゴロとした果肉を加えることで、簡単オペレーションとは思えないゴージャスな一杯に変わる。さらに、混ぜながら飲み進めるたびに印象も変わっていきます。

映画館フードに求められる「最後まで楽しめる」を、素材でうまく解決している一杯です。

4. ファーストキッチンpeach sweets もも 全7種

4/23〜6月中旬

出典: ファーストキッチン公式

ハンバーガー店のファーストキッチン・ウェンディーズが春夏に仕掛ける大型キャンペーン。この“桃1素材×多フォーマット”は、開発コストと原材料リスクを抑えながらSKUを増やす、業界の王道戦略です。

本業がハンバーガーでありながら、ここまで本格的なスイーツを揃えられるのは、素材の利便性が高いから。無理なくここまで横展開できるのが、面白いところです。

また、業務用の桃は白肉系が多く、そのままでは映えが弱い。そのため、加工段階でひと手間かけて、鮮やかなピンクに仕上げています。桃のピンク色ひとつで、春ドリンクの見え方は段違いに変わります

5. ミスタードーナツシャリもぐフルーツフローズン 2種

4/27〜9月下旬

出典: ダスキン公式プレスリリース

ミスタードーナツがフローズンドリンクの販売を始めました。香港の「楊枝甘露(ヨンジーガムロ)」と台湾の「鳳梨冰(フォンリービン)」をベースに、パールタピオカ、ゼリー、果肉、ナタデココなどを入れた、フローズンドリンクなのにもぐもぐ食感を楽しめる商品です。

フローズンドリンクは本来、専用機材のスペース問題と、一杯ずつ作るオペレーション負担が重い商品。それをドーナツを製造しながら全店展開してくるのは、お客様の満足度を上げたいという思いがあるからこそです。

その思いを、味や食感だけでなく、現場で無理なく回せる形までオペレーション設計しているところに、面白さがあります。

6. 神宮球場パワプロくんのナタデココ入りジュース バナナ風味

4月〜

出典: 明治神宮野球場グルメ公式

2025年3月に神宮球場内にオープンした「パワプロ&プロスピCafe」の商品の一つ。面白いのは、選手コラボではなくゲームIPコラボを選んだこと。移籍や不調に左右されず、長く展開できる設計です。

脇役のナタデココは、風味を邪魔せず、食感だけをしっかり残せる素材。清涼飲料ならどんなドリンクにも相性がよく、ひとさじ加えるだけで、まったく違う商品になる——味を増やさず、価値だけを増やせる素材です。

3〜4時間の観戦に合わせた“長時間消費向きの食感設計”がうまい。「これぞ青春の味!?」というコピーも含め、親世代になった初代パワプロ世代の記憶まで狙いにいっているのが、面白いところです。

7. 東京ドーム大勢のガチで美味い!15いちごみるく

4月〜

出典: 東京ドーム公式

東京ドームの巨人軍・大勢選手とのコラボメニューで、背番号15→いちごにつなげた“物語先行”型の一杯。いちご×ミルクは鉄板ですが、面白いのは使っているいちご素材の作り方です。

いちごをすりつぶして、そのまま味を残したようなピューレ設計。加熱していないことで、果実本来の甘さや香りが立ちやすく、定番のいちごみるくでも、仕上がりの印象が一段変わります。

東京ドームのようなイベント性の強い売場でも、ここまで素材の鮮度感にこだわっているのは面白いところです。限定ステッカー付きというコレクション要素も効いており、味だけでなく、物語と記念性まで含めて設計された一杯です。

2026年4月のトレンド

7メニューを並べてみると、3つの共通項が見えてきます。

キーワード該当メニュー
香り(ジャスミン・アールグレイ)ブロンコビリー、ミスタードーナツ、ファーストキッチン
食感(果肉・クランチ・フングイ・ナタデココ・タピオカ・ゼリー)ミスタードーナツ×2、TOHOシネマズ、ファーストキッチン、神宮球場
春〜初夏のフルーツ(いちご・桃・マンゴー・パッション)ファーストキッチン、TOHOシネマズ、ミスタードーナツ、東京ドーム

①「香り」— 香りで選ばれるドリンクが増えてきた

かつて”映え”や色味で勝負していたドリンク市場で、香りそのものが選ばれる理由になり始めています。ステーキ屋・ドーナツ店・ハンバーガー店と業態を超えて、ジャスミンやアールグレイといった香りの強い茶葉が主役として登場。業務用ティーベースの進化により、店舗側は抽出の手間なしに本格的な香りを再現できるようになったことも、この流れを後押ししています。

②「食感」— 選択肢が広がって、組み合わせが楽しい時代に

フングイ、ナタデココ、ごろごろ果肉、ゼリー系。原料もデンプン系・発酵セルロース系・果肉系と多彩で、「ぷにゅん」「ごろごろ」「シャリもぐ」といったオノマトペで売られるメニューも増えてきました。業態によって食感素材の役割が使い分けられているのも特徴——長時間観戦の球場ドリンクには耐久食感、短時間で楽しむフローズンには味覚の変化と、業態ごとの最適解が選ばれています。

③「春〜初夏のフルーツ」— 単品から”組み合わせ”へ

いちご・桃・マンゴー・パッションは毎春の定番ですが、今月の新作は「組み合わせ」と「食感との掛け算」で勝負している点が新しい。旬の観点でも絶妙で、4〜6月は国産いちごの終盤、桃・マンゴーの始まりという端境期。各素材を冷凍ピューレや加工品で混ぜて使うのが業務用の定石です。裏側には前年夏〜秋に収穫されたトロピカルフルーツが冷凍倉庫で眠り、春商戦にさばかれるという業界構造もあり、4月に各社が一斉に新メニューを出すのは偶然ではなく、原材料メーカーの営業サイクルが動いているタイミングでもあります。

まとめ

2026年4月の外食新メニュー7品を、素材構成の目線でご紹介しました。「なぜこの素材が選ばれたのか」という視点で見ると、一杯ごとの奥行きがぐっと深まります。

来月も素材で読み解く新メニューをお届け予定です。どこかで見かけたら、食通っぽい一言と一緒に試してみてください🥤